手術症例:スコティッシュフォールド 10歳 メス 乳腺腫瘤 バイオプシー 乳腺腺癌 胆管嚢胞腺腫|下野市・小山市の動物病院|二次診療・夜間救急対応のちょう動物病院

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院長の症例紹介

手術症例:スコティッシュフォールド 10歳 メス 乳腺腫瘤 バイオプシー 乳腺腺癌 胆管嚢胞腺腫

主訴は「右胸にしこりがある」との事でした。

 

以前より肥大型心筋症で当院を受診されていたので、心臓の事を考え手術計画を組み立てていきました。

10歳という年齢から超音波検査を胸部以外に腹部も行い、異常が無いか精査して手術を行う事となりました。

血液検査では顕著な数値の上昇は見られませんでしたが、GPT、ALPが若干高値だったため肝臓の超音波検査を行いました。

 

img007 腹部の超音波検査画像

 

無症状ではありましたが、肝臓にΦ30×37mmほどの腫瘤を確認したため、肝臓のバイオプシー(生検)も一緒に行う事になりました。

 

img_0325 手術前

 

今回は右側第四乳腺腫瘤の切除を始めに行い、麻酔時の状態を見てバイオプシーを行いました。

 

img_0326 img_0327

肝臓腫瘤部分

 

肝臓には腫瘤が点在していました。

大きさから考え左葉由来の腫瘤が方形葉などに転移いていった可能性が高いと考えられました。

 

img_0328 img_0330

切除部位

 

バイオプシー後は乳腺腫瘤の再発防止のため避妊も行いました。

その後、乳腺と肝臓は病理組織検査に提出し、麻酔中も異常が無かったため翌日退院し経過観察としました。

 

病理組織検査の結果は乳腺に関しては「乳腺腺癌」という悪性腫瘍、肝臓に関しては「胆管嚢胞腺腫」という良性腫瘍でした。

その結果、当初予想していた乳腺腫瘍からの転移では無く、個々の腫瘍である事が分かりました。

「乳腺腺癌」に関しては避妊は行いましたが、新たな腫瘍発生のリスクもあるため注意が必要であり、「胆管嚢胞腺腫」は今後GPT、ALPなどの上昇の経過を確認する必要があるため、肥大型心筋症と共に経過観察をしていきたいと思います。

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