診察症例:ジャンガリアンハムスター 5カ月 オス 黄色ブドウ球菌 細菌性皮膚炎
主訴は「2日前からお腹を痒がっている」との事でした。
腹部には発赤があり、痒みから痂疲も出来ていました。
またこの症状との関連性は不明でしたが、食欲も減衰しているとの事でした。
原因を追究するため腹部の発赤には顕微鏡検査を行いました。
顕微鏡下では角質と球菌が確認され、「細菌性皮膚炎」と診断しました。
そのため抗生剤、ステロイドなどの内服を2週間行い、再度ご来院頂きました。
2週間後の顕微鏡検査画像
球菌の数も通常通りに戻り、痒みや脱毛も無くなり、食欲も改善したため治療終了としました。
今回の「細菌性皮膚炎」は主に黄色ブドウ球菌が原因とされる皮膚疾患です。
ハムスターの場合は腹部が床材に歩くたびに接するため、傷が出来てしまったり、尿や便が付着する事が原因と言われています。
今回の症例の場合も床材を毎日交換してもらい、抗生剤の内服をした事で早期に改善しました。