診察症例:ミニチュア・ダックスフント 16歳 オス 腫瘤切除
主訴は「出来物から出血している」との事でした。
2週間ほど前から急に出来物が大きくなったとの事で、床に擦りつけながら歩いてしまったいたため出血をしていました。
左後肢尾側踵部に有茎性の腫瘤があり、境界部は脈が触れるため、血管を介して急に腫瘤が腫大してしまった可能性がある事を飼い主様にご説明しました。
経過を長く見ても良い結果が得られないと判断し、切除をご提案しました。
ですが今回の場合は16歳で高齢な事と有茎性腫瘤のため全身麻酔などの切除ではなく、無麻酔で血管を結紮しレーザーで切除する方法を選択しました。
縫合糸で結紮し、レーザーを照射します。
切除腫瘤
切除した腫瘤は8cmほどの大きなモノで、中は水様状の液体と血液でした。
飼い主様のご希望で病理組織検査には出しませんでしたが、術後10日目には抜糸を行い治療は終了としました。
今後も他の疾患の事もあるので、腫瘤再発の経過は確認していきたいと考えています。