診察症例:ポメラニアン 8歳 オス 咬傷 裂傷 ステープル縫合
主訴は「ついさっき犬に咬まれた」との事でした。
今回の症例は咬傷発生後すぐに来院して頂いたので、傷口の色も良く、傷自体も広がらずに済みました。
飼い主様の稟告に基づいて診察をさせて頂き、右後肢大腿部の裂傷を確認しました。
咬傷発生後1時間足らずで来院して頂いたので、アブセスにならず、ステープル縫合のみで対応出来ました。
このステープルとは医療用のホチキスの事です。
糸の縫合の方が縫合力は増しますが、麻酔が必要になったり、処置に時間がかかります。
その点、ステープルは一瞬で縫合出来るので、動物に負担が少なく、小さな傷の場合はこちらの方法で縫合します。
今回もステープル縫合後は、抗生剤内服とエリザベスカラーで対応し、2週間程で完治しました。
この症例では相手側の予防の有無が分からず、飼い主様はとても心配されていました。
ですが現段階でも何も無く、元気に過ごしています。
他の動物と接する可能性が100%無いとは言えない以上、やはり予防は大切だと思います。