手術症例:マルチーズ 3歳 メス 臍ヘルニア
主訴は「お腹のヘルニアが気になるのか、うつ伏せが出来にくい時がある」との事でした。
1年前より経過観察していた臍ヘルニアでしたが、今回診察では前回より腫大しており、生活をしていく中で本人も気になり始めているとの事だったので手術のご提案をしました。
うつ伏せ状態になるとヘルニア孔にあった脂肪組織が引っ張られ腹部に違和感を感じるため、うつ伏せが出来にくかったのではないかと考えています。
麻酔中もバイタルは安定しており、飼い主様のご希望だった歯科処置も行い手術を終了とし、当日に退院しました。
今回の「臍ヘルニア」ですが、生後6か月までくらいなら自然治癒することもありますが、それ以上成長すると自然治癒は難しくなります。
また今回の場合は生後1年ではヘルニアらしき症状は無く、2歳過ぎた頃から腹部に膨らみが生じてきました。
成長の過程や生活のスタイルなどで、最初は小さかったヘルニア孔が徐々に大きく進行したと考えています。
「臍ヘルニア」は無症状の事も多いですが、今回の手術は今後の症状進行の可能性を予防したい事と本人も気にしているとの事から手術をさせて頂きました。