手術症例:ミニチュア・ダックスフント 13歳 メス 重度歯周病
主訴は「右側の頬だけ腫れている」との事でした。
以前より飼い主様には歯周病についてお話していましたが、今回は右頬が腫れ自潰し排膿していました。
高齢でしたが、歯周病由来の自潰なので、根治治療として歯科処置をご提案し、ご承諾頂きました。
歯科処置前
全体的に歯石付着と歯肉の後退がありました。
動揺している歯は多数あり、動揺が重度の18本を抜歯しました。
106抜歯部
上顎の抜歯部には膿が溜まっており、歯根と鼻腔がつながっていて、これにより右頬の腫れや右鼻からの排膿が生じていました。
抜歯部洗浄後
歯根と鼻腔の連絡通路は膿を出すために何度も消毒液で洗浄を行い、その後抜歯部を縫合します。
歯科処置後
歯肉の後退もあるため、最後に歯肉炎治療を行い、手術を終了しました。
高齢ではありましたが、麻酔中も容態は安定していました。
術後2週間は抗生剤内服で経過観察し、右頬の腫れも完治したため治療終了としました。
その後は毎月歯の健診や歯磨きなどで当院に通って頂いて、キレイな状態で保つように頑張って頂いています。