手術症例:トイプードル 9ヶ月♀ 乳歯遺残 避妊
当院では避妊・去勢時に乳歯が残っている場合は、手術時に抜歯をご提案させて頂いています。
乳歯と永久歯が同時に存在していると言うことは単に噛み合わせだけの問題ではありません。
歯が密になっていることから食べ物が歯の隙間に残りやすくなり、歯垢や歯石の付着もしやすい口腔環境を生んでしまうからです。
特にチワワやトイプードルの様な小型犬に多いので、今回ご紹介させて頂きます。
飼い主様が避妊を希望され、12本の乳歯遺残が認められたため抜歯をご提案させて頂きました。
手術前検査から手術日までの1週間に乳歯が自然に数本抜ける事も期待しましたが、手術日当日10本の乳歯遺残が確認されました。
抜歯前
抜歯後
避妊手術も行い、麻酔覚醒も順調だったため次の日には退院。
その後、避妊手術部の抜糸と共に歯の経過観察も同時に行い、現在も歯のトラブルは無く元気に生活しています。
中高齢動物の歯周病レーザー治療や抜歯も当院では多い症例ですが、年齢を重ねる毎に麻酔のリスクも増えていくのではと感じてはいます。
小さい頃からの口腔ケアは将来の良い口腔環境作りのスタートラインなのではと思います。