内視鏡症例:ネコ(Mixed) 3ヶ月♀ 胃内異物疑い
主訴は「昨日の夜から頻回に食べると吐くが、水は吐かない」という事でした。
飼い主様からのお話と3ヶ月で好奇心旺盛な時期ということもあり、誤食を疑って精査しました。
レントゲンとエコーから異物を発見し、内視鏡検査をご提案しました。
また3ヶ月齢で1.2kgだったため、飼い主様にも麻酔のリスクや内視鏡が入らなかった場合の開腹手術のお話もさせて頂いて、検査を行いました。
簡単に言うと、胃は主に胃底部・胃体部・幽門部の3つの部分からなります。
今回はレントゲンなどで異物の場所は幽門部辺りにあることは分かっていましたが、細い食道に内視鏡を入れる事が出来るかどうかが心配でした。
また胃自体も小さいため、普通の操作ではカメラの場所が大きく変わってしまうため、いつもよりとても小さな動きで少しずつ検査を行いました。
このような異物は小さなピンセットのようなモノで挟み、胃から口へ摘出を行います。
摘出後は胃内が傷ついていないかなどを確認して、検査は終了です。
今回の異物は1.5㎝ほどの球体だったんですが、飼い主様にも正体が不明とのことでした。
当院でも1歳未満の動物達の誤食は特に多い症例の一つです。
1日中動物達をずっと見ている事は不可能ですが、お出かけなどの飼い主様の目が離れる場合はケージなどのお部屋に戻してあげることで、少し予防が出来るのでは無いかと思います。
また、何か食べた事が明らかな場合は様子を見ずに、すぐに病院に行くことで催吐処置で吐かせることもでき、動物達の負担を最小限に抑えることも出来る場合があります。