手術症例:チワワ 8歳 オス 舌腹側腫瘤 炎症性肉芽組織
主訴は「数か月前から舌に出来物が出来始めた」との事でした。
食事出来ない程ではありませんでしたが、舌腹側の腫瘤が腫大傾向であった事と、その他背部にも腫瘤が出来始めた事から飼い主様が切除・検査を希望されました。
切除前
口の中のため麻酔下でないと詳しく確認する事が出来ませんでしたが、腫瘤は下腹側奥部分に大きく底部固着していました。
そのため、腫瘤のマージン(腫瘤縁周り)を多く切除すると舌の形状を変化させてしまう場合もあるため、局所切除のみに至りました。
切除後と縫合後
切除後は吸収糸で縫合を行い手術は終了し、当日には退院されました。
その後の病理組織検査結果では「炎症性肉芽組織」と判明しました。
今回は腫瘍所見では無く、小唾液腺嚢胞の破綻が引き起こした病変である事が推測されます。
今後も再燃の可能性があるため、現在も経過は観察してます。