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院長の症例紹介

手術症例:マルチーズ 9カ月 オス レッグ・ペルテス 大腿骨頭壊死症 大腿骨頭切除術

院長の症例紹介 2016年10月28日

主訴は「足をかばって歩くことがある」との事でした。

 

初めて跛行が見られたのは7カ月の時でした。

来院時の歩行では異常は見られず経過観察としましたが、初診より1カ月後に徐々に後肢挙上が増え、筋力量の低下も見られた事からレントゲンを撮影しました。

 

img_0037-1 レントゲン写真

 

左股関節が右股関節と比べ、コントラストがモヤモヤしている事から大腿骨頭壊死症(以下、レッグペルテス症)を疑いました。

 

レッグペルテス症とは大腿骨頭への血液の供給が障害され、骨の成長期に骨の変形や崩壊が生じてしまう疾患です。

明確ではないですが、遺伝的な疾患と言われている事が多いため、プードルやポメラニアンなどが好発犬種と言われています。

当院ではトイプードルでのレッグペルテス症が多い印象があります。

 

主に成長期である5カ月から1歳までに症状が現れる事が多いですが、初期症状は軽度の跛行のため、初期段階のレントゲン検査では診断は困難です。

そのため成長段階での症状の進行具合やレントゲン検査を繰り返し実施し、レントゲン写真の変化を照らし合わせながら診断を行い、治療や手術のご提案をしています。

今回の症例でも初診から手術まで2カ月かけ鎮痛剤内服治療なども行いながら跛行や挙上の具合を経過観察し、手術に至りました。

 

img_0039  大腿骨頭切除前

 

中心部にある骨が大腿骨頭です。

 

img_0040 大腿骨頭切除後

 

img_0041 切除した大腿骨頭

 

正常の大腿骨頭は滑らかな平面をしていますが、切除した大腿骨頭は数か所のヒビ割れと壊死が生じていました。

 

img_0038 切除後のレントゲン写真

 

術後3日で退院し、挙上・跛行は見られましたが6か月後には通常通り歩行が出来るようになりました。

 

今回の症例は成長期の骨の発達で徐々に症状が出てきます。

最初は鎮痛剤などでの治療を行い経過を観察する事が多いですが、成長期の長引く跛行の場合はレントゲン検査などの精査をお勧めいたします。

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