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院長の症例紹介

手術症例:ミニチュアダックスフンド 11歳♂ 鼠径ヘルニア

院長の症例紹介 2016年08月29日

主訴は「後ろ足が動かない」とのことでした。

 

今回の症例は主訴と異なり、検診時に鼠径ヘルニアを確認しました。

ですが、明かな後肢跛行が症状として見られたため、「軽度の椎間板ヘルニア」と診断し、鼠径ヘルニアの症状は出ていなかったため、第一に椎間板ヘルニアの治療を選択しました。

ケージレストと内服でケアを行い、椎間板ヘルニア発症後3ヶ月後には通常の生活に戻ったため、改めて鼠径ヘルニアの手術のお話を飼い主様にさせて頂きました。

 

その後、高齢ということもあり手術前検査にて精査をし、血液検査や心電図検査などには異常は認めませんでした。

ですが、腹部エコー検査にて鼠径ヘルニア部分に膀胱も入り込んでいる事を確認しました。

 

ヘルニア部に腸や膀胱などの他の臓器も入り込んでいる場合は排泄障害になる場合もあるので、このような場合は緊急手術になる場合もあります。

 

medical_photo_cca175a8-a98d-4720-a0bb-d19e1d26f60d 手術前(右側鼠径ヘルニア)

 

今回の場合は膀胱が入り込んではいましたが、排尿障害も無く、食事など生活に支障が無かったため通常手術で対応しました。

 

medical_photo_1a9465cf-63f6-4e6f-b2a7-961652edb787 ヘルニア嚢

 

このヘルニア嚢というのは、鼠径管から腹膜が出てしまい袋状になったモノを指します。

この袋の中に膀胱や腸が入り込んでしまうと、時折排泄障害が生じることがあるんです。

 

medical_photo_2f10cf4c-35bb-43b4-bf86-1c42701f7de8 縫合後

 

出ていたヘルニア嚢の部分は切除し、膀胱や腸の位置を確認し、切除部分を縫合し、手術は終了です。

 

今回の症例は初診で当院にご来院された時には10歳で、いつ頃から鼠径ヘルニアになったかは不明でした。

犬の場合は先天性が多いですが、鼠径管の大きさによって若い時から症状があるコから高齢になってから症状が出るコまで様々な場合があります。

よく便でふんばっているコや前立腺肥大があるコに鼠径ヘルニアは多い印象があります。

このような鼠径ヘルニアは後ろ足の付け根の部分に膨らみがある事が多く、飼い主様方でも確認出来る場合が多いです。

日々のスキンシップで様々な所に触れたりする事で、ちょっとした変化でも発見出来るのではと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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